パーフェクト・ブルー
- Daiki Kato
- 2019年4月6日
- 読了時間: 2分
A
バイパスにかかる街の空気
オーバードーズに輪をかけて
食間をくぐる優しい嘘も
場内を見晴らして
バットを放ってしまうだけ
2A
バイパスにかかる街の空気
オーバードーズに輪をかけて
食間をくぐる優しい嘘も
なんてことない明日に飽きたんでしょう
おおよその着地予想があって
余計にオーバードーズに輪をかけて
せっかくねわかるように言ってくれても
起きてもない事柄に馳せるんでしょう
B
いや、そうだった、忘れてた
スタートは人生経験だっけ
だけどそんなこと知らねえよ
C
バイパスにかかる街の空気
オーバードーズに輪をかけて
食間をくぐる優しい嘘も
場内を見晴らして
バットを放ってしまうだけ
D
やっとここまで来た頭をさ
体温のせいなんかにしないでよ
縫ったところが開いてしまう
このまま投げやって忘れようかな
E
被った言い方をすれば
凡退の理由になるか
中継のセカンドが
追いこんで挟み撃ちになった
毎日のスコアには
止めどない0だけがならんで
忘れるまでの延長にはいる
3A
バイパスにかかる街の空気
オーバードーズに輪をかけて
食間をくぐる優しい嘘の
なんてことない明日に馳せるんでしょう
生活に差し支える事だ
広告塔に肘をかけてるあんたが
羨ましいし妬ましいだけ
人間のどっかが黒くなんだ
知られちゃうのも悪くはないよな
このまま投げやって忘れようかな
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追記
線A-Cと線D-Gは現在、平行である。
点A,B,Cからなる三角形の一辺に
点Aをめがけて突き刺さる線を線A-D、
交わった点E、
線A-Eが創る三角形ABEとAECで
三角形ABCにヒビが入る。
ちょうど矢印の形になった先では
なんてことない毎日が赤を抜いていく。
見兼ねて点Dは緑を抱きこみ線D-Gとした。
そして、住み慣れた街の空気が
一気に横たわって僕にのしかかった。
ヒビが入って支えきれなくなってようやく
コンサートに結ばれた無力さに気づく。
この世で自分の状況が1番過酷とでも言いたげな身のこなしで日々を踏みつづけた。
踏み場もなく散らかった毎日に
被害者ヅラをして点B,Cに
"挟み撃ち"さえ喰らってる気でいた。
本気で自分を嫌いになった。
会話のない日が続いて
余計に青みがかっていく。
朝が来たが実はもう夜だった。
曲がった育ちをしたせいで欠陥が多い。
気付かされた。
挟み撃ちだと思っていた点B,Cは
野球でいうランナーコーチみたいに
左右から逃げ道を用意してくれていた。
何気にない琴線のひとつひとつすら
伏線であり感情線こそ生命線。
ダイヤモンドのベースは一個
どっかの監督が埋めてしまったけど、
三角ベースになって前より鮮やかに
パーフェクト・ブルーが演奏できる気がする。
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